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小林よしのり
2018.2.21 00:05日々の出来事

一人でいても寂しくない男になれ


わしと西部邁氏との決裂は「社交」が原因だった。

右派とも左派とも社交するのが西部氏だったが、

わしは「一人でいても寂しくない男になれ」が

信条なので、基本的に社交が苦手だ。

 

わしは幕末に憧れる。

論敵を斬殺する覚悟で相対する時代だからだ。

 

「新しい歴史教科書をつくる会」の会合で、

産経新聞の記者が参加していたとき、西部氏は

その記者に食って掛かって場の雰囲気が相当

マズくなった。

西部氏から見れば、朝日新聞も嫌いだが、産経新聞

はもっと嫌いのようだった。

この感覚はよく分かった。

 

朝日は現憲法を守ることで、アメリカの属国化を

固持し、産経は現憲法を変えてもアメリカの属国化

を深めるだけと、西部氏は喝破していた。

どちらかと言うと、保守を自称しているくせに、

属国化を深める方が、自己欺瞞が激しいと思っていた

のかもしれない。

 

だったら産経新聞の「正論大賞」などもらわねばいい

と、わしは思うのだが、やっぱりもらっていたのが

不思議だった。

社交を大切にする人だからだろう。

 

わしは「小学館漫画賞」をもらったときに、審査員

の姿勢に我慢が出来ず、スピーチで審査員を批判して

翌年、審査員を総入れ替えさせてしまった。

賞などに権威もありがたさも、実は感じていないし、

社交などぶっ壊してしまっても、自分の「個」を

貫いてしまう反射神経を、わしは持っている。

 

小川榮太郎やら、三浦瑠麗やらには「フェイク大賞」が

相応しい。

あんな場にかけつけて祝ってやる者どもも、堕落して

いるというのが、わしの考えだ。

 

「一人でいても寂しくない男になれ」

それが信条だが、幸いにもわしの周囲には、わしを

分かってくれる人たちもいる。

「一身独立して、一国独立す」も、わしが好きな言葉

である。

 

 

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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